温泉のメリットは転地療養 [健康情報、本当の話]
温泉についてこれまで3回にわたって見てきました。それによって、温泉についてのイメージが変わってしまったかもしれませんね。温泉というのは、必ずしも温かい鉱泉水とは限りません。お湯の中に溶けている鉱物が体に良さそうな感じがしていたと思いますが、そもそもそれらは温泉の定義にはないし、またその鉱物がどれだけ健康に寄与できるのかも医学的には明確になっていないのです。
では、温泉に入るメリットとは何でしょうか。今回はその話に進みたいと思います。
>>温泉に健康効果はあるのか
>>温泉の効能に医学的根拠はあるのか
>>温泉のカラクリ、温かくなくても真水でもOKだった
温泉といえば、溶けている鉱物がいろいろなはたらきをするのではないかと思いたいところですが、前述のように溶けている鉱物自体が質量ともそれほどあるわけではありません。
また、実際に温泉に溶けている鉱物がそんなにあっさり体に吸収されたら大変なことになります。鉱物の微量元素の中には、人間には有害なものも多々あるからです。
温泉による温熱効果もよくいわれます。温泉中の塩分が体の汗腺をふさぎ、熱を逃がさないようにするため、温泉に入るといつまでもあたたかいといいます。あたたかくなることで血流が良くなり、病気も改善するのではないか、という期待があるわけです。
しかし、それだけで病気は治りません。いくら温泉が体が温まるといっても一時的なもので、すぐにもとの体温に戻ってしまいます。
そもそも、人間の体内は常に37度前後になるように血流などで調整されており、いくら40度以上の温泉に入ったからといって、体の深部の内臓までその温度になるわけではありません。
ちなみに、現代の医療には、正真正銘の温熱療法(ハイパーサーミア)と呼ばれるものがあります。れっきとした健康保健適用のがん治療です。
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これは、二枚の電極で身体を挟んで高周波を流して温める方法で、腫瘍の局所を30~60分間42~43度以上に加温します。
がん細胞は高熱で死ぬため、この方法は有効とされていますが、実際には体の深部をそれだけ温めるのは至難の業です。
日本温泉科学会・西村進さんが編集した『温泉科学の最前線』(ナカニシヤ出版)によると、温泉地では発汗などによる血栓性疾患(脳梗塞、急性心筋梗塞)を発症する高齢者が少なくないそうです。
また、温泉が免疫能を活性化されるかどうかについても、「魅力的なテーマではありますが、その確証をうるためにはかなり慎重で息の長い縦断的研究を通して、しっかりした証拠を積み上げていく必要がある」といいます。
温泉の専門家は、決して温泉をバラ色には紹介していません。
飲用はどうでしょうか。温泉を取り上げた書籍には、一部の温泉を飲泉として評価しているものもありますが、これも科学的な検証がほとんどされていません。
また、またナトリウムの過度の飲用は高血圧症や心・腎疾患には好ましいものではなく、衛生上も注意が必要です(久保田一雄『補完・代替医療 温泉療法』金芳堂)。
有害な微量元素もそのまま体内に入れてしまうのですから、これほど危険な行為はありません。
温泉の恩恵としてもっとも有力とされるものは「転地療養」です。普段と異なる景色や環境でゆっくりと湯に浸かってリラックスすることで、ゆったりした気持ちになれば心身の緊張がほぐれ、血圧が下がったり、胃腸の働きが活発になったりします。
多少の体調のすぐれは、しばらく湯治をすれば治ることもあるでしょう。
ただそこで気をつけておきたいのは、最近の温泉はレジオネラ属菌を吸い込むことによる肺炎が問題になっていることです。
レジオネラ菌は源泉かけ流しといわれる本来の温泉には存在しませんが、循環濾過によって同じお湯を何度も使う場合にとくに浴槽で検出されます(前出の『温泉科学の最前線』)。
温泉に湯治に行く際には、そのへんも留意しておく必要があります。
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温泉に入りさえすれば健康にいい、という漠然とした“信仰”は、年齢や体調によっては裏目に出ることもあるということは念頭に置いておきたいところです。
健康云々ではなく、それこそそんなことも忘れて、いつもと違う環境でゆーっくりする。それこそが温泉の醍醐味ではないでしょうか。
>>詳細はコチラ
では、温泉に入るメリットとは何でしょうか。今回はその話に進みたいと思います。
>>温泉に健康効果はあるのか
>>温泉の効能に医学的根拠はあるのか
>>温泉のカラクリ、温かくなくても真水でもOKだった
温泉といえば、溶けている鉱物がいろいろなはたらきをするのではないかと思いたいところですが、前述のように溶けている鉱物自体が質量ともそれほどあるわけではありません。
また、実際に温泉に溶けている鉱物がそんなにあっさり体に吸収されたら大変なことになります。鉱物の微量元素の中には、人間には有害なものも多々あるからです。
温泉による温熱効果もよくいわれます。温泉中の塩分が体の汗腺をふさぎ、熱を逃がさないようにするため、温泉に入るといつまでもあたたかいといいます。あたたかくなることで血流が良くなり、病気も改善するのではないか、という期待があるわけです。
しかし、それだけで病気は治りません。いくら温泉が体が温まるといっても一時的なもので、すぐにもとの体温に戻ってしまいます。
そもそも、人間の体内は常に37度前後になるように血流などで調整されており、いくら40度以上の温泉に入ったからといって、体の深部の内臓までその温度になるわけではありません。
ちなみに、現代の医療には、正真正銘の温熱療法(ハイパーサーミア)と呼ばれるものがあります。れっきとした健康保健適用のがん治療です。
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これは、二枚の電極で身体を挟んで高周波を流して温める方法で、腫瘍の局所を30~60分間42~43度以上に加温します。
がん細胞は高熱で死ぬため、この方法は有効とされていますが、実際には体の深部をそれだけ温めるのは至難の業です。
日本温泉科学会・西村進さんが編集した『温泉科学の最前線』(ナカニシヤ出版)によると、温泉地では発汗などによる血栓性疾患(脳梗塞、急性心筋梗塞)を発症する高齢者が少なくないそうです。
また、温泉が免疫能を活性化されるかどうかについても、「魅力的なテーマではありますが、その確証をうるためにはかなり慎重で息の長い縦断的研究を通して、しっかりした証拠を積み上げていく必要がある」といいます。
温泉の専門家は、決して温泉をバラ色には紹介していません。
飲用はどうでしょうか。温泉を取り上げた書籍には、一部の温泉を飲泉として評価しているものもありますが、これも科学的な検証がほとんどされていません。
また、またナトリウムの過度の飲用は高血圧症や心・腎疾患には好ましいものではなく、衛生上も注意が必要です(久保田一雄『補完・代替医療 温泉療法』金芳堂)。
有害な微量元素もそのまま体内に入れてしまうのですから、これほど危険な行為はありません。
温泉の恩恵としてもっとも有力とされるものは「転地療養」です。普段と異なる景色や環境でゆっくりと湯に浸かってリラックスすることで、ゆったりした気持ちになれば心身の緊張がほぐれ、血圧が下がったり、胃腸の働きが活発になったりします。
多少の体調のすぐれは、しばらく湯治をすれば治ることもあるでしょう。
ただそこで気をつけておきたいのは、最近の温泉はレジオネラ属菌を吸い込むことによる肺炎が問題になっていることです。
レジオネラ菌は源泉かけ流しといわれる本来の温泉には存在しませんが、循環濾過によって同じお湯を何度も使う場合にとくに浴槽で検出されます(前出の『温泉科学の最前線』)。
温泉に湯治に行く際には、そのへんも留意しておく必要があります。
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温泉に入りさえすれば健康にいい、という漠然とした“信仰”は、年齢や体調によっては裏目に出ることもあるということは念頭に置いておきたいところです。
健康云々ではなく、それこそそんなことも忘れて、いつもと違う環境でゆーっくりする。それこそが温泉の醍醐味ではないでしょうか。
>>詳細はコチラ
大きな病気はないので、私の湯治の目的といえば・・・やっぱりキレイを手に入れたい・・・と、そこに尽きちゃいます ^^
by よいこ (2010-12-05 23:28)