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加圧式トレーニングは何のためにあるのか [健康情報、本当の話]

加圧式トレーニング。水道橋博士は、『博士の異常な健康』(アスペクト)で、加圧式トレーニングの体験も書かれています。

腕や脚に適切な電圧をかけることにより、
血流を適度に制限した状態で行うトレーニングです。

加圧式トレーニングは、
軽い負荷をかけるだけで、筋肉がどんどん大きくなるといいます。
水道橋博士の目的は、加齢による老化防止です。



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加圧筋力トレーニングを行うと、成長ホルモンが安静時の
最大300倍にもなるといいますが、本当なのでしょうか。

かりにそうだとして、それは何か将来に対してリスクをもたらさないのでしょうか。

体の血流やホルモンというのは、人間の機能が
環境や運動の中で結果として変化をさせるものであり、
機械に頼って無理に自らの手で調整するというのは、
逆立ちした「健康法」ではないかという気がしてなりません。

そして、これはいい悪いというより哲学の問題かもしれませんが、
そこまでして必要なものなのか、という疑問もあります。

科学をいかなる価値に使うべきか、という世界観の
違いといっていいかもしれません。

水道橋博士の「科学を利用した健康観」は、それが本当に科学的かどうか
という問題は措くとして、科学の発展を限りなく健康維持・向上に
向ける「右肩上がり」の哲学といえます。

しかし、いくら鍛えたって不老不死にはならないのに
「科学」で肉体だけを若返らせることが、
誰もが支持できるまったく非の打ち所のない価値といえるでしょうか。

たとえば、加圧しなくてもできる、散歩や体操で
年相応に体を動かせね程度の健康を維持できればいい、
という考え方もありではないでしょうか。

体を鍛えること自体を全面的に
否定するわけではありませんが、
体「だけ」を鍛えることには疑問もあります。

極端な例になりますが
ある元世界チャンピオンのレスラーは
アルツハイマーになってしまいましたが
職業柄、体を鍛えていたため
年を取っても力だけは強く
老人ホームの仲間の老人を
ボディスラムで殺してしまいました。



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よりよく生きるということを考えたいなら、
どう老いるか、いかなる形で最期を迎えるか
ということから逃げてはなりません。

そこを考えない「がんばり」が、
結果として社会的に世代交代をしにくくする
というような迷惑に繋がらないのでしょうか。

その業界のパイが無限に広がるならそれもいいですが、
そうでなければ、次の世代への潔いバトンタッチも逃げてはいけません。

新しい人材を育て、機会を与えることを潔しとせず生涯現役を主張するなら、
世代間の信頼関係を損ねる社会的損失を招くだけでなく、
自らの老害をも露呈するだけなのです。

健康情報・本当の話

健康情報・本当の話

  • 作者: 草野 直樹
  • 出版社/メーカー: 楽工社
  • 発売日: 2008/05
  • メディア: 単行本


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