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「アガリクス」のバイブル商法はこうした逮捕された [健康情報、本当の話]

アガリクス。抗がんキノコ系健康食品の代名詞といっていいでしょう。それだけに、本当にアガリクスに抗がん作用があるのか、「アガリクス」という商品名に偽りはないのか、といったことをきちんと見ておく必要があります。かつては、アガリクスによるバイブル商法が刑事事件になったこともありました。

2005年10月5日、警視庁生活環境課は、アガリクスを「末期がんに効く」と書籍で宣伝、販売したとして、薬事法違反容疑で、史輝出版の役員、健康食品販売会社・ミサワ化学の役員ら計6人を薬事法違反(承認前医薬品の広告など)の疑いで逮捕しました。

監修者の師岡孝次東海大学名誉教授や書籍執筆を担当したライターも書類送検されました。

それ以前に、同社の瀬川博美社長が実質的な経営者であるライブ出版と青山書籍についても、5月18日の時点で家宅捜索されていました。



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同年11月16日には、ライブ出版が『水溶性メシマコブで末期ガン早期消滅2』というバイブル本でメシマコブの健康食品で同様の不正広告・販売を行っていたとして、代表取締役・木村真木容疑者を薬事法違反(未承認医薬品の広告禁止など)容疑で再逮捕。メシマコブ商品を製造・販売していた健康食品会社・プレーンの役員ら3人も同容疑で逮捕しました。

さらに、甲府市の外科医院院長、佐野鎌太郎医師や、アガリクス本を監修した埼玉県富士見市の川村賢司・北里大学元助教授らも書類送検されました。

2007年3月12日には、東京地裁(柴田誠裁判官)で瀬川博美被告への判決公判が行われ、瀬川被告に懲役2年6ヵ月、罰金200万円、執行猶予5年(求刑懲役2年6ヵ月、罰金200万円)を言い渡しました。

史輝出版などの摘発は、たんなる法律違反の取り締まりではなく、「バイブル本」による健康食品の販売を行う「バイブル商法」にメスを入れた、という点で画期的でした。

それまで盛んだった「バイブル商法」について簡単にご紹介しておきます。

書籍の全体が特定の健康食品についての誇大な宣伝とオーバーな体験談で構成され、読者に購買欲を喚起させたところで、最後のページに「会」や「研究所」のフリーダイヤルが書かれています。

電話をかけさせて商品を購入させるわけです。こうした書籍は、「会」や「研究所」を名乗る業者自身が客観性を装って書き上げた自作自演なのですが、書籍として書店に並ぶことで消費者にリアリティを感じさせるねらいがあります。

さすがにこれと同じことは今はできませんが、特定の健康食品の材料をとりあげる本を作れば、たとえば売りたい健康食品の講演会や説明会などでその本を売ったり贈呈したりすることで、結果としてその健康食品の売り上げ増につなげる手法は今もあります。



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調べによると、史輝出版の書籍の体験手記はほとんどが捏造だったといいます。5日付け共同通信は、「2冊には計69人の体験談が収録されていたが、フリーライターは『図書館などで調べたがんの症例を参考にでっち上げた。報酬として1冊60万ー70万円を受け取った』と話した」と報道。

7日付「日本経済新聞」では、監修した師岡名誉教授は「無責任と言われるかもしれないが、(書籍の監修は)思い出せない」という談話を掲載しました。

これら一連の「がんに効く」書籍の摘発で、がん患者にとってもっともショッキングだったのは、体験談がでっち上げだったことかもしれません。

ひとつには、それが自分たちにとっての支えであったことと、もうひとつは、でっち上げ体験談による逮捕で、自分たちがブログなどで書く日記に対しても抑制する気持ちがはたらかざるを得なくなってしまったことがあります。

患者同士の情報交換は、文字通りの情報交換であるとともに、お互い今日も元気でやってるよ、という励まし合いの意味もあるので、そこで自由に書けなくなることは、大きな励みを失うことになりかねません。

筆者は、その違反本を現在手にしています。バイブル本の特徴がよく出ているので、改めてその中身を見ていきましょう。(つづく)

詳しくはコチラ>>
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