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抗がん剤を現役の医師が否定していいの? [健康情報、本当の話]

抗がん剤。がん治療に使われていますが、副作用が強いことや、がん治癒の決め手になっていないことなどから、それを否定する意見の人がいます。これまで何回か見てきた『病気にならない生き方』(新谷弘実著、サンマーク出版)も抗がん剤を否定する立場です。ただ、民間療法や健康食品の業者ならともかく、現役の医師がそれを声高に叫んでいいのかは議論の必要があるかもしれません。


新谷弘実さんは『病気にならない生き方』(サンマーク出版)抗がん剤も否定しています。

「抗がん剤は使うな」は、健康食品の業者などが積極的に使う文言です。

たしかに、抗がん剤は「毒を以て毒を制す」ものです。リスクとベネフィットを比べ、ギリギリのところで使われる緊迫した処方であることは否定できないと思います。

そうでなければ、がんの予防薬として抗がん剤を処方されたっておかしくないはずですが、そういうことはありません。



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また、抗がん剤が腫瘍を一時期縮小させるものでしかないのも確かです。

ただし、だから抗がん剤を使わない、という考えもまた合理的ではないでしょう。

たとえば、今の医学では、そのままでは拡大手術になるので、抗がん剤で腫瘍を縮小してから手術をするという方法もあります。

通常の治療から見放された患者が、それによってまた通常の治療を受けられるところまで戻れるわけです。

悪性リンパ腫や白血病のように、抗がん剤だけで寛解が見込めるものもあります。というより、いわゆる「血液のがん」は抗癌剤を使わない治療はありえません。

新谷弘実さんに限らず、「抗がん剤とにかく反対」論者は、そうした化学療法による治療の可能性をもっている患者に対して、いかなる責任と対案を以て、そのような発言を行っているのかをはっきりうかがいたいものです。

さらに新谷弘実さんは、「マーガリンほど体に悪い油はない」「牛乳・乳製品否定論は仔牛の食べ物」などと書いていますが、それについては業界団体から名指しで反論されています。

牛乳を分解するラクターゼが日本人は年齢と共に減少する、という理由から新谷弘実さんの説に賛成する意見もありますが、医学・保健学の専門家には批判的な人も少なくありません。



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たとえば、前出の老年学者・柴田博さんのように、「昭和四〇年頃から、米の摂取量が減り、牛乳・乳製品とともに食肉が増えだすと、それと軌を一にして、日本の国民病といわれた脳卒中による死亡率が減り始めます。昭和五六年には、脳卒中は昭和二六年以来続いていた死亡率第一位の座をガンに明け渡しますが、ちょうどこの頃、日本は世界一の平均寿命を樹立しました」(「富士通飛翔 No.57」)という主張もあります。

つまり、新谷弘実さんが言うように本当に悪いのかどうか、結論の出ているものではない、ということです。

にも関わらず、新谷弘実さんは唾棄している。

新谷弘実さんの言うことを額面通り受け止め、消費者が「(野菜)ばっかり食べ」「(肉と乳製品は)絶対食べない」生活を続けていたら、柴田説によれば、脳卒中による死亡率が再び増えるかもしれない、ということになってしまいます。

もちろん、柴田説も柴田博さんの個人的な見解に過ぎません。

しかし、いずれにしても、引き続き調べるべき問題に、軽々しく答えを出すことは、健康という切実な思いで読んでいる読者に対して、軽率のそしりは免れないのではないでしょうか

詳しくはコチラ>>

(次回に続く)
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よいこ

nice!&ご訪問ありがとうございました。

by よいこ (2010-10-16 08:40) 

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